ディスレクシアの息子のための手作りノート  ママの工夫 第1回

現在高校2年生のディスレクシアの息子を育てるお母さんは、小学生の頃、息子さんが使いやすいようにノートや連絡帳を手作りしていました。具体的にどのようなものを作ったのか、現物を見せてもらいました。
黒坂真由子 2026.05.27
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−− 息子さんは、どのようなことが苦手ですか?

ひらがなの読み書きが苦手です。音韻処理に問題があります。カタカナは最初は苦手だったのですが、大好きな車の名前を覚えることで克服しました。

−− 小さな「つ」や「や・ゆ・よ」などはどうですか?

問題ありません。ただ、ひらがなはすべて1字ずつ逐次読みをしていて、意味はとれていないようでした。

−− 漢字の読みに関してはどうですか。例えば熟語は正しく読めていますか?

漢字の読みは問題ありません。意味も理解していますが、書く方はとても苦手です。中学生の段階でも、小学校2、3年生レベルでした。ですから普通に書くと、ひらがなだらけの文章になってしまいます。ただ、ICT機器を使えば適切な漢字を選ぶことができるので、問題なく文章を仕上げることができます。

●息子オリジナルの教材を作成

−− 息子さんのために独自に教材を作られていたとお聞きしました。実物を見せていただけますか?

こちらが、漢字ノートです。

漢字ノート(6年生)

漢字ノート(6年生)

学校で配られる漢字ノートは、見ただけで気持ちが悪くなってしまうようでした。私が作ったノートでは、練習するためのマスは3つだけ。そして、熟語部分は私が入力し、「これはこういう熟語に使うんだよ」と説明していました。

−− ルビも振ってあるのですね。

この手作りノートを4年生から6年生まで使いました。

−− ちゃんとノート形式になっているのですね。

ノートは手作りでも、見た目は同じに(6年生)

ノートは手作りでも、見た目は同じに(6年生)

そうなんです。宿題係が毎日集めに来るので、その時にみんなと同じように宿題を出したいというので、見た目は同じになっています。

−− 手がかかっていますね。見本の大きい漢字も、熟語もコピーですよね。作るの大変でしたよね。

そうですね。大変は大変でしたね、毎日ですからね。オリジナルのデータは全てパワーポイントに取り込んでから作業しました。それを切って、貼って。うっかりすると「お母さん、今日の分がないです」となるので、なるべく1週間分を先回りして作っておくようにしました。

●作文は原稿用紙の形式で出力

−− 作文はどうされていましたか?

3年生までは本人に口で語らせたものを、私がパソコンで打ってプリントアウトしていました。写真は、4年生の時の作文です。

作文帳(4年生)

作文帳(4年生)

この頃にはiPad Proを使わせていたので、キーボード操作は難なくできるようになっていました。ですから本人がキーボードで打ったものを、原稿用紙の書式に当てはめて、プリントアウトし、ノートに貼っていました。原稿用紙の書式がいいと言うので、そのようにしました。作文の宿題は週に 1回ほどのペースでありましたが、このやり方を続けました。

−− 形式を変えて、プリントアウトして、ノートに貼って。それもけっこう大変ですね。

ただ、手書きで書くと、 1、2行で終わってしまうので。「今日はどこどこへ行きました。楽しかったです」とか。

−− 確かにそうなりますね。

この方法にしてから、普通に書けるようになりました。

−− 自分の頭の中にはちゃんと文章があるってことですよね。

そうなんですよね。それを喋ることも、キーボードで打つこともできるのですが、「字で書け」といわれると、オールひらがなになり、かつ字は乱れ、句読点がどこかに飛んでいってしまうのです。

●オリジナルの連絡帳

あとは、連絡帳ですね。

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